叱っても響かない子どもへの接し方|元教師が教える“効く叱り方”とは?

元教師のアドバイス

はじめに|「叱っても笑ってる子」にモヤモヤしていませんか?

「叱っても反省しない子がいる」「こちらが真剣に伝えても、へらへら笑ってるだけ」
そんな場面に出会ったことはありませんか?

特に初任者の先生にとって、こういった場面は**「自分の指導が間違ってるのでは?」**と不安になるものです。
でも安心してください。あなたの指導が悪いわけではありません。

もしかするとその子どもは“叱られ慣れ”しているだけかもしれません。
つまり、「叱られる=日常」になっていて、感覚がマヒしている状態なのです。

この記事では、元教師の立場から、叱っても響かない子どもへの効果的な関わり方を詳しく解説します。
叱ることに疲れてしまった先生に、少しでも「明日からできるヒント」を届けられたら嬉しいです。


🧒「叱っても反省しない子」の正体は“叱られ慣れ”かもしれない

「また○○したの!?」「いい加減にしなさい!」と声を荒げても、響かない…。
それどころか、反省している様子も見せない。そんな子どもはいませんか?

実はそれ叱られすぎて“麻痺”している状態かもしれません。

子どもにとって「叱られる」という経験が日常になってしまうと、
防衛本能として“聞き流す”ことを身につけてしまうんです。
つまり、叱る=効かない状況を自らつくり出してしまっているとも言えます。

だからこそ、必要なのはこのポイント👇


感情ではなく、事実と影響を淡々と伝えること


たとえばこんな風に:

「今の行動で○○さんが嫌な思いをしたよ。次からどうしたらいいと思う?」

こうした**“冷静で事実ベースのやり取り”**が、子どもの心に残ります。
叱る回数ではなく、“叱り方の質”を見直すことが大切なのです。


😅「へらへら笑ってる=反省してない」とは限らない

子どもが叱られているのに笑っていると、
「この子、本当に悪いと思ってるの?」とモヤモヤしますよね。

でも、それは決して“反省していない”とは限りません。

多くの子どもは、不安や緊張を「笑い」でごまかすことがあります。
つまり、本心では動揺しているけど、それをうまく表現できないんです。


表情だけで判断するのは危険です。


まずは一度、落ち着いた場所で、一対一で話してみてください。
不思議なほど、素直に気持ちを打ち明けてくれることがあります。

📌「先生、実はどうしていいかわからなかった…」
📌「笑ってしまったけど、ほんとは怖かった…」

そんな声を聞けたとき、子どもとの距離が一気に縮まります。
“対話”が関係性のカギです。


📢叱るより“静かに信じて伝える”方が届く

「どうしてまた○○したの!?前も言ったよね!」
そう言いたくなる気持ち、すごくわかります。

でも、大声での叱責は逆効果になりやすいのが現実です。
特に人前で叱ると、子どもは「恥ずかしさ」から心を閉ざしてしまいます。


静かに、個別に、信じて伝える それが子どもに届く方法です。


ポイントは以下の3つ:


✔️ 大声ではなく、静かな声で語りかける
✔️ 人前ではなく、個別で話す環境をつくる
✔️ 「どうすればよかったか?」を具体的に伝える


子どもは、自分の存在を「ちゃんと見てくれている」と感じたとき、
初めて心を開く準備が整います。

「信じてるよ」と伝えられた子どもは、その信頼に応えようと変わろうとする力を持っているんです。


📌“響かない”のではなく“響かせ方”がズレている

「何回言っても聞かない」「注意しても全然響かない」
…そんなときは、伝え方そのものを見直すチャンスです。


以下のチェックリストを見てみましょう👇

✅ 理由を伝えずに「だめ!」だけで終わっていませんか?
✅ 子どもがどうしてそうしたのか、聞いていますか?
✅ その子の“理解の仕方”に合わせた言葉で伝えていますか?


同じ内容でも伝え方を変えるだけで子どもの反応がガラリと変わることは珍しくありません。

子どもによって、伝わる言葉・タイミング・環境は異なります。
「この子にはどう言えば響くだろう?」という視点が、教師の力を大きく高めます。


🌱「どうせ叱られる」前提で動いている子もいる

あなたのクラスにもいませんか?

✅ 叱ってもどこか他人事な子
✅ 注意しても真剣に受け取らない子

実はその子、“叱られる前提”で行動している可能性があります。
つまり、「どうせ怒られるし…」というあきらめの気持ちが先にあるのです。


信頼関係がなければ、言葉は届かない


だからこそ、叱るより先に必要なのは**「信頼を築くこと」**です。


✔️「最近よく目が合うようになったね」
✔️「ありがとう、今日の手伝い助かったよ」
✔️「君のこと、ちゃんと見てるよ」


こんな何気ないやりとりが、子どもにとって**「自分は大切にされている存在だ」という実感**になります。
そしてその土台があるからこそ、いざというときの注意が効くのです。


おわりに|変えるのは「伝え方」|あなたの声は届きます

叱っても反省しない
笑ってごまかす
何度言っても聞かない

そんな子どもへの対応に、疲れてしまう気持ち、よくわかります。

でも、あなたの声が届かないのではありません。
「伝え方」を少し工夫すれば、子どもは変わります。

子どもは、信じてもらえることで変わる力を持っています。
だからこそ、叱ることに疲れたあなたにこそ、「信じて伝える」力を大切にしてほしいのです。


🔗あわせて読みたい関連記事はこちら

👉 叱るより効果的!教師が知っておくべき「叱らない指導」の実践テク|元教師のアドバイス
👉 【保存版②】クラス運営に悩む先生へ|元教師が教える実践ノウハウまとめ9選

コメント

タイトルとURLをコピーしました