授業中のざわざわに困ったら?初任者必見!“声を小さくする”指導のコツと効果

元教師のアドバイス

はじめに

初任の先生が最初にぶつかる壁のひとつに、授業中に子どもたちがざわざわしてしまい、指示が通らないという悩みがあります。
特に一生懸命準備した授業が、ざわざわした空気に飲まれてしまうと、やる気も一気に落ちてしまいますよね。

そんなとき、ついやってしまいがちなのが、「声を張って注意する」こと
「もっと静かにしなさい!」「ちゃんと聞いて!」と大声を出したくなる気持ちも、よくわかります。

でも実はそれ、逆効果なんです。
この記事では“声を小さくする”という逆のアプローチで、教室の雰囲気を整える方法を、元教師の視点からお伝えします。
初任者のあなたが、毎日少しずつ安心して授業に集中できるようになるためのヒントになれば幸いです。


✅なぜ声を大きくすると逆効果なのか?

「子どもがざわざわしているから、もっと大きな声で注意しよう」
これはよくある反応ですが、実は**「教師の声がどんどん大きくなってしまう負のループ」**に入り込むことになります。

  • 子どもたちは**「先生が怒っている=いつものこと」**と感じるようになります。
  • 教師の声に慣れてしまい、さらにざわざわが続く
  • 結果、教師が疲弊し、指導の質も下がってしまう

これはとても危険な状態です。
本来、教師の言葉には「重み」と「信頼」があるべきなのに、常に怒っている印象が定着してしまうと、子どもは話を聞かなくなってしまうのです。

👎声を張る指導には、限界があります。

ではどうすればいいのでしょうか?


✅指導の基本は“静かに話す”こと

実は逆のアプローチ、つまり**“わざと声を小さくして話す”**ことに、非常に大きな効果があります。

教師が急に声を小さくすると、子どもたちはこう思います。

「あれ?先生、何か大事な話をしてる?」
「ちゃんと聞かないと、わからないかも…」

このように、「聞き取ろう」とする心理が働き、自然と教室が静かになるのです。

ポイントは、静かに話すことを“毎回、丁寧に続ける”こと
繰り返すことで、子どもたちの中に「先生が話すときは静かに聞く」という習慣が生まれていきます。

📌 声を小さくすることは、子どもたちの“聴く姿勢”を引き出す最初の一歩。


✅「静かに聞く」が当たり前になる教室の作り方

教室のルールや文化は、一日でできるものではありません
大切なのは、毎日同じ姿勢で子どもたちに関わり続けることです。

たとえばこんなステップで進めてみましょう。

🔸 ステップ1:教師が話し始める前に「話を聞く準備をして」と伝える
🔸 ステップ2:目を見て「いまから先生が大事なことを言うよ」と小さな声で話す
🔸 ステップ3:静かに聞いていた子どもを見て「〇〇さん、いい聞き方だね」とほめる
🔸 ステップ4:ざわついていても、声のトーンを上げず、粘り強く伝える

このような毎日の積み重ねによって、「静かに話を聞くことが当たり前」の教室文化が根づいていきます。

🌱 子どもたちの姿は、先生の“日々の姿勢”に育てられるのです。


✅実践例:静かに話したら子どもが変わった

私が初任のころ、5年生の担任をしていたときのことです。
学級の子どもたちは元気いっぱい、よくしゃべる子が多いクラスでした。

最初は、声を張って注意していましたが、効果はゼロ。
逆にどんどん子どもたちは私の声に慣れてしまい、話を聞かない雰囲気に…。

ある日、思い切って「逆に、静かに話してみよう」と思い立ちました。

教室の前に立ち、ゆっくりと、静かな声でこう言ったんです。

「みんなが静かになるまで、先生は待っています。」

すると、周囲の子どもたちが「先生、なんか本気だよ」「静かにしよ」と言い始めたのです。
その後、話すときには必ず静かなトーンを守り続けることで、数週間後には全員が自然と話を聞くようになりました。

📌 声を張るよりも、“静かな声で心に届く言葉”が、教室を動かす鍵になります。


✅まとめ:教室の空気はあなたがつくる

初任の先生にとって、「声を張ることが正解」だと思っていたら、まずはそれを手放してみてください。
教室の空気は、先生自身の言葉と態度によって、少しずつ形づくられていきます。

落ち着いたトーン、静かな声、繰り返す姿勢。
この3つを大切にするだけで、子どもたちは必ず変わっていきます。

大きな声で怒るのではなく、心に届く“静かな声”を武器にして、あなたらしい教室をつくっていきましょう。


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