「一生懸命授業をしているのに、気づくと子どもがよそ見をしている」
「説明している最中に、だんだん手遊びや私語が増えてくる」
初任の教師として教壇に立つと、多くの先生が一度はこの壁にぶつかります。 ✅
実はこれ、あなただけの悩みではありません。
私自身も教員になりたての頃、
「どうして集中してくれないんだろう」
「自分の授業はダメなのかもしれない…」
と何度も落ち込んだ経験があります。
子どもの集中が続かないのは、あなたの努力不足ではありません
ここで、まず一番に伝えたいことがあります。
授業中に子どもの集中が途切れる原因は、
「教師のやる気」や「熱意の不足」ではありません。
多くの場合、
✅ 説明が少し長くなっている
✅ 活動のリズムが単調になっている
✅ 課題のレベルが合っていない
といった、授業の「構造」や「設計」の問題です。
つまり、
ほんの少し見方を変え、工夫を加えるだけで、
授業は驚くほど変わる可能性があるということです。
「集中できない授業」には、必ず共通点がある
これまで多くの授業を見てきて、集中が続かない授業には
いくつかの典型的な瞬間があることが分かりました。
たとえば…
✅ 教師の説明が無意識に長くなっているとき
✅ 子どもが同じ活動を続けているとき
✅ 課題が難しすぎる、または簡単すぎるとき
この「集中が切れる瞬間」を知っておくだけで、
授業を見る視点がガラッと変わります。
この記事で分かること 📘
この記事では、
特に初任者・若手教師の方に向けて、
✅ 授業中に子どもの集中が途切れる3つの瞬間
✅ 集中が切れる理由(子ども側の視点)
✅ 明日の授業からすぐに使える具体的な対策
を、元教師の実体験を交えながら分かりやすく解説します。
専門用語はできるだけ使わず、
「読んで終わり」ではなく、
「明日、試してみよう」と思える内容にしています。
集中が途切れる瞬間①|教師の説明が長くなっているとき
授業中、こんな場面に心当たりはありませんか?
- しっかり説明している「つもり」なのに、だんだん視線が合わなくなる
- ノートは開いているけれど、手が止まっている子が増えてくる
- 後ろのほうから、少しずつザワザワした空気が広がる
これは、子どもの集中が切れ始めているサインです。 ✅
そしてその多くは、
教師の説明が長くなっていることが原因です。
なぜ説明が長くなるほど、子どもは集中できなくなるのか?
初任の先生ほど、説明が長くなりがちです。
それには、とてもまじめで優しい理由があります。
✅ きちんと理解させたい
✅ 後で「聞いていませんでした」と言われたくない
✅ 教え漏れが不安
この気持ちは、本当によく分かります。
しかし、子どもの立場で考えてみるとどうでしょう。
教師の言葉だけが続く時間が長くなると、子どもは
- どこが大事なのか分からなくなる
- この後、何をすればいいのかイメージが持てない
- 聞くだけで頭が疲れてしまう
という状態になります。
結果として、
集中しようとしても、集中できないのです。
「聞いていない」のではなく、「聞き続けられない」
ここで、ぜひ覚えておいてほしい視点があります。
授業中に集中していない子どもは、
サボっているわけでも、やる気がないわけでもありません。
多くの場合、
認知的な限界を超えてしまっているだけです。
特に小学生の場合、
話を聞き続けられる時間は5分前後と言われています。
それを超えると、
頭の中で大事な情報を整理することが難しくなり、
集中力は自然と下がってしまいます。
大切なのは「すべて話す」ことではない
ここで、考えてみてください。
この説明の中で、本当に必要なことは何でしょうか?
✅ 今日の授業で「すること」
✅ できるようになってほしい「ポイント」
✅ 最後に目指す「ゴール」
実は、
この3つが伝わっていれば、授業は十分に前に進みます。
それ以外の部分は、
活動をしながら補足したり、
子どもが困っている場面で声をかけたりする方が
ずっと効果的です ✅
明日の授業でできる小さな改善ポイント ✨
いきなり説明を完璧に短くする必要はありません。
まずは、次のことを試してみてください。
✅ 説明を始める前に「今日はこれをするよ」と一文で伝える
✅ 話す時間を「5分以内」と自分で決める
✅ 途中で「ここまでで質問ある?」と区切りを入れる
これだけでも、
子どもは「今は聞く時間だ」と意識しやすくなり、
集中がぐっと高まります。
説明が短くなると、授業はむしろうまくいく
説明を短くすると、
「教え足りないのでは?」と不安になるかもしれません。
でも実際は逆です。
説明が短い授業ほど、子どもは主体的に動き、理解が深まります。
なぜなら、
❇ 迷う前に行動できる
❇ 分からないことが具体的になる
❇ 教師の個別支援が生きる
からです。
集中が途切れる瞬間②|活動が長く続きすぎるとき
「よし、今からワークの時間です」
そう声をかけて机間指導をしていると、最初は順調。
けれど10分、15分と経つにつれて……
- 鉛筆が止まっている子が増える
- 消しゴムを触り始める
- 周りをキョロキョロ見始める
こんな光景、見覚えはありませんか?
これは、子どもの集中力そのものが切れてきている状態です ✅
子どもの集中力には「時間の限界」がある
まず知っておいてほしい大切な前提があります。
特に小学生の場合、
一つの活動に集中できる時間は10〜15分程度と言われています。
これは、
その子がまじめかどうか、能力が高いかどうかとは関係ありません。
どんなに意欲のある子でも、
同じ活動が長く続くと、
脳が自然と疲れてしまうのです。
「長くやらせる=たくさん学べる」ではない
若手の先生ほど、
「せっかくの時間だから、
できるだけ長く取り組ませたい」
と思いがちです。
でも実際は👇
活動時間を長くすればするほど、
後半は“形だけの学習”になりがちです。
- なんとなく書いている
- 友だちの答えを写している
- 時間をやり過ごしている
こうなってしまうと、
学びの質はどうしても下がってしまいます。
集中を保つカギは「テンポ」と「区切り」
集中が続く授業には、
必ずリズムがあります 🎵
おすすめなのは、
説明 → 活動 → 共有 を短いサイクルで回すこと。
たとえば、こんなイメージです👇
✅ 3分で説明
✅ 5〜7分で活動
✅ 2分で途中共有
このように区切ると、
子どもは
「今、何をすればいいか」
「どこまでやればいいか」
がはっきり見えるようになります。
「途中で止める」ことは悪いことではない
初任の先生がよく不安に感じるのが、
「まだ途中なのに、止めていいの?」
という点です。
でも、はっきり言います。
途中で止めることは、授業を良くする大切な技術です。 ✅
途中で止めることで、
- 集中が戻る
- 考えが整理される
- 友だちの視点を知れる
というメリットがあります。
「はい、ここで一度手を止めましょう」
たったこの一言が、
教室の空気をリセットしてくれます。
明日の授業で試せる具体アイデア ✨
ぜひ次のことを意識してみてください。
✅ 活動時間を「○分」と最初に伝える
✅ 途中で1回、全体を止めて共有を入れる
✅「ここまでできたらOK」という目安を出す
これだけで、
子どもは見通しをもって活動でき、
集中が驚くほど続くようになります。
集中が切れる前に「仕掛ける」のが教師の役割
集中が切れてから注意するのではなく、
切れる前に、あらかじめ区切りを入れる。
これができるようになると、
授業はグッと落ち着きます。
「静かにしなさい」と言う回数も、
自然と減っていきますよ 🌱
集中が途切れる瞬間③|課題が〈難しすぎる/簡単すぎる〉とき
授業中、教室を回っていて
こんな子はいませんか?
- 問題用紙を見たまま、手が止まっている子
- 「もうできた〜」と言って、周りを見始める子
- 何から手をつければいいか分からず、ぼーっとしている子
実はこれも、
集中が切れ始めている明確なサインです ✅
その原因の多くは、
課題の難易度が、その子に合っていないことです。
難しすぎる課題は、集中ではなく「諦め」を生む
課題が難しすぎると、
子どもの頭の中ではこんなことが起きています。
- 「どこから考えたらいいか分からない」
- 「どうせ間違える」
- 「できないから、やらない」
つまり、
考える前に、心が止まってしまうのです。
初任の先生ほど、
「考えさせたい」「深めたい」という思いから
少し難しめの課題を出しがちですが、
ここは注意が必要です。
集中は、
「やってみよう」と思えた瞬間にしか生まれません。
簡単すぎる課題は「作業」になってしまう
では逆に、
課題が簡単すぎる場合はどうでしょう。
- すぐ終わる
- 考えなくても答えられる
- もう分かっている内容
この場合、子どもは
学習ではなく「作業」をしている状態になります。
すると当然、
✅ 手は動いているけど
✅ 頭は動いていない
ということが起こります。
これもまた、
集中が続かない大きな理由です。
「集中できる課題」には共通点がある
集中が続く課題には、
はっきりとした共通点があります。
それは👇
「ちょっと頑張ればできそう」というレベルです。
- 少し考えると分かりそう
- ヒントがあれば進めそう
- 友だちの考えを聞けば理解できそう
この絶妙な難易度が、
集中を生み出します ✅
初任者におすすめなのは「段階的な課題」✨
そこでぜひ意識してほしいのが、
課題を一つに固定しないことです。
おすすめはこの流れ👇
✅ ① 全員が取り組める「やさしい問い」
✅ ② 少し考えさせる「本題の問い」
✅ ③ 余力のある子向けの「チャレンジ問題」
こうすることで、
- つまずく子は①で成功体験
- 多くの子は②に集中
- 早く終わった子も③で考え続けられる
という状態がつくれます。
結果として、
教室全体の集中が途切れにくくなります。
「できた!」の積み重ねが集中を支える 🌱
子どもの集中力を支えているのは、
能力ではありません。
「自分にもできそう」
「できた!」という感覚です。
この感覚がある限り、
子どもは自然と机に向かい、
集中し続けようとします。
だからこそ、
課題は「ふるい落とす」ものではなく、
「挑戦させる階段」として設計することが大切です。
明日の授業でできる小さな工夫 ✨
最後に、すぐ使えるポイントです。
✅ 課題を一文で終わらせず、レベル違いで用意する
✅ 「ここまでできたらOK」を必ず示す
✅ つまずいている子にはヒントを小出しにする
これだけでも、
子どもの集中は確実に変わってきます。
集中を維持するための具体的な工夫とアイデア|若手教師が今日からできること
ここまで、
✅ 説明が長い
✅ 活動が長すぎる
✅ 課題が合っていない
という「集中が途切れる瞬間」を見てきました。
ではここからは、
実際に授業でどう工夫すればいいのかを、
一つずつ具体的に整理していきましょう ✅
① 説明は「短く・見える化」が基本 ✅
授業中の説明で、最も意識してほしいのは
「全部話さない」ことです。
ポイントはこの3つ👇
☑ 最初に「今日すること」を一言で伝える
☑ 説明は5分以内と決める
☑ 板書・写真・実物など視覚情報を必ず入れる
たとえば、
「今日は〇〇について考えます。
最後にこの問いに答えられたらOKです。」
この一言があるだけで、
子どもは聞く理由をもって説明を聞けるようになります。
📌 大切なのは
説明=話す時間ではなく、
説明=理解への入口だと考えることです。
② 活動は「区切り」を入れてテンポよく ♻️
活動時間を設定するときは、
✅ 長さ
✅ 区切り
この2点を意識しましょう。
おすすめは👇
☑ 活動時間を最初に伝える(例:7分)
☑ 途中で一度、全体を止めて共有する
☑ 「ここまでできたら合格」という目安を出す
「今から7分です」
「一度手を止めましょう」
この声かけだけで、
教室の集中は驚くほど戻ります。
✅ 途中で止める
✅ 考えを比べる
✅ もう一度活動へ
この流れが、
集中力をリセットしてくれるのです。
③ 課題は「できた!」を積み重ねる設計に
課題づくりで意識したいのは、
全員がスタートできることです。
初任の先生におすすめなのは、
次の三段階課題👇
✅ ① ウォーミングアップ(全員OK)
✅ ② メイン課題(じっくり考える)
✅ ③ チャレンジ(余力のある子向け)
こうすることで、
- つまずく子も置いていかれない
- 早く終わる子も暇にならない
結果として、
✅ 教室全体の集中が保たれます。
📌 課題は「選別」ではなく、
*挑戦の階段」です。
④ 集中は「注意」で保つものではない
若手の頃ほど、
集中が切れると
「前を向きなさい」
「静かにしなさい」
と言ってしまいがちです。
でも、これは一時的な効果しかありません。
集中は、注意で戻すものではなく、
授業構成で自然に生まれるものです ✅
説明を短くし、
活動に区切りを入れ、
課題のハードルを調整する。
これができれば、
注意の回数は自然と減っていきます。
まずは「一つだけ」変えてみよう 🌱
すべてを一度に変える必要はありません。
明日の授業で、
✅ 説明を1分短くする
✅ 活動を1回止めて共有する
どちらか一つで大丈夫です。
小さな工夫の積み重ねが、
必ず授業を、そしてあなた自身を楽にしてくれます。
子どもの集中が続く授業には“理由”がある
ここまで読んで、
「説明を短くする」
「活動に区切りを入れる」
「課題を段階的にする」
これらが大切なのは分かったけれど、
なぜそれで集中が続くのか?
と感じている方もいるかもしれません。
実は、ここには
教育心理学・認知心理学の裏づけがあります。
話を“聞くだけ”の時間は、5分が限界 ✅
まず知っておいてほしいのが、
人は「聞くだけ」の状態を、長く続けられないという事実です。
研究では、
✅ 話を聞くだけの時間が 5分を超えると
✅ 集中力・理解力が急激に下がる
と言われています。
つまり、
どれだけ熱意を込めて説明しても、
どれだけ分かりやすく話しても、
聞いているだけの時間が長いと集中は続かないのです。
これは教師の話し方の問題ではなく、
脳の仕組みそのものです。
人は「見える情報」がある方が理解しやすい
人の脳は、
言葉だけよりも👇
✅ 図
✅ 写真
✅ 実物
といった視覚情報がある方が、
圧倒的に理解しやすいと言われています。
「考える → 動く」を繰り返すと集中は戻る
集中が続く授業では、
子どもは次の流れを何度も経験しています。
✅ 聞く
✅ 考える
✅ 手を動かす
✅ 誰かと比べる
この切り替えの連続が、脳を活性化させます。
一方で、
- 聞くだけ
- 書くだけ
- 座りっぱなし
こうした状態が続くと、
脳は刺激を失い、集中力が低下していきます。
つまり、
活動を区切ること=集中を回復させるスイッチなのです。
達成感があると、人はもう一度頑張れる
もう一つ大切なのが、
「達成感」と集中の関係です。
心理学では、
✅ 人は「できた」という感覚を得ると
✅ 次の行動への意欲が高まる
ことが分かっています。
授業でいうと、
- 小さな課題をクリアする
- 途中で「ここまでできてるね」と認められる
- 友だちと比べて気づきがある
こうした経験が、
次の集中を生み出します。
だからこそ、
課題は一発勝負ではなく、
段階的に設定することが効果的なのです。
集中できないのは「意欲」ではなく「設計」の問題
初任の先生ほど、
「子どもにやる気がないのでは?」
と思ってしまいがちです。
でも実際は違います。
集中できない原因の多くは、授業設計にあります。
説明が少し長い
区切りが少ない
課題の段差が高すぎる
これらが積み重なると、
どんなに意欲のある子でも集中は続きません。
逆に言えば👇
✅ 授業設計を少し変えるだけで
✅ 子どもの集中は自然に戻る
ということです 🌱
だから若手教師こそ「仕組み」で勝負していい
経験が少ないうちは、
話し方やオーラで授業を引っ張るのは難しいものです。
でも大丈夫。
✅ 説明を短くする
✅ 活動を区切る
✅ 課題を段階化する
この仕組みを整えるだけで、
授業は安定し、
子どもは集中できるようになります。
これは、
経験年数の差を一気に縮めてくれる
最強の武器です ✅
【まとめ】授業中の集中が変わると、教師も子どもも楽になる 🌱
授業中に子どもの集中が続かないと、
教師はとても疲れます。
- 何度も声をかける
- 注意が増える
- 授業後に反省ばかりする
特に初任の頃は、
「自分の指導力が足りないのでは…」
と自信を失いがちです。
でも、ここまで読んでくださったあなたなら、
もう分かっているはずです ✅
子どもの集中は「才能」ではなく「条件」で決まる
この記事で一貫して伝えてきたことは、とてもシンプルです。
子どもの集中力は、生まれつきのものではありません。
✅ 授業の構成
✅ 説明の長さ
✅ 活動のテンポ
✅ 課題の難易度
こうした教師側の工夫によって、大きく変えられるものです。
集中が途切れる授業には、
必ず理由があります。
そしてその理由は、
教師がコントロールできる部分にあります。
もう一度大切なポイントを整理します ✅
授業中の集中を維持するために、
特に意識してほしいのはこの3つです。
✅ 説明は短く、見通しをもたせる
→ 「今日何をするのか」「どこがゴールか」を先に示す
✅ 活動は区切り、テンポをつくる
→ 長くやらせない。途中で止めて、考えを整理する
✅ 課題は段階的に設定する
→ 「できた!」を積み重ね、集中を生み出す
どれも、
特別な技術や経験は必要ありません。
まずは「一つだけ」変えてみよう
完璧な授業を作る必要はありません。
明日の授業で、
✅ 説明を1分短くする
✅ 活動を一度止めて共有する
どれか一つで大丈夫です。
その小さな変化が、
✔ 教室の雰囲気を変え
✔ 子どもの集中を支え
✔ 教師自身を楽にしてくれます 🌸
集中が続くと、授業は「対話」になる
子どもが集中している教室では、
注意や指示が減り、
代わりに
- 子どものつぶやき
- 考えの違い
- 「先生、これって…?」という問い
が増えていきます。
それはもう、
授業が一方通行ではなくなった証拠です。
初任者のあなたへ、最後に一つ
授業は、
「静かにさせること」がゴールではありません。
子どもが、自分の頭で考え続けられる状態をつくること。
そのための第一歩が、
「集中が続く授業設計」です。
あなたの授業は、
必ず良くなります。
今日読み、気づいたこの視点が、
その大きな一歩です 🌱
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