朝、目覚ましが鳴る。布団から手を伸ばして止める。次の瞬間、胸がぐっと重くなって、天井を見ながら「学校、行きたくない」とつぶやく自分がいる。
起き上がろうとしても体が動かない。顔を洗う気力もない。スーツに袖を通すたびに涙が出てくる。それでも「行かなきゃ」と自分に言い聞かせて、駅に向かう足取りはどんどん重くなる――。
もしあなたが今、こんな朝を毎日繰り返しているなら、この記事はあなたのために書きました。
結論からいうと、「辞めたい」と「朝起きられない」が同時に来ているなら、それはもう気合いでどうにかするフェーズじゃありません。 私自身、新任2年目に同じ状態になり、転職サイトdodaに登録して面接まで行きました。結局教員を続ける道を選びましたが、あのとき「辞める準備」を本気で進めたからこそ、今もこうして元気に話せています。
この記事では、元教員の私が「辞めたい朝」を抜けるために試した具体的な行動と、それでも辞めるべき3つのサインを正直にお伝えします。
「辞めたい」と「朝起きられない」が重なったら、もう限界サインです
まず知っておいてほしいのは、「朝起きられない」は気合いの問題ではないということです。
これは医学的にも適応障害やうつ病の初期症状として知られています。職場のストレスが強すぎて、脳が「ここに行ったら危険だ」と判断し、体を動かさないようブレーキをかけている状態。意志の弱さでも、根性が足りないわけでもありません。
新任教師は特にこの状態に陥りやすい。なぜなら――
- 授業準備・学級経営・保護者対応・初任研、すべてが初めて
- 「できて当たり前」のプレッシャーで弱音が吐けない
- 同期も先輩も忙しく、相談する隙がない
- 休日も教材研究で埋まり、回復する時間がない
これだけ条件が揃えば、心が悲鳴を上げて当然です。「自分が弱いからだ」と責める必要は1ミリもありません。
辞める前に試してほしい3つのこと(即効性あり)
「辞める」という決断は人生の大きな分岐点です。だからこそ、その前に試してほしいことが3つあります。すべて私が実際にやって効果があったものです。
① 平日に1日だけ休む(年休を使う)
「明日が辛い」と思ったら、思い切って年休を取ってください。「迷惑がかかる」と思うかもしれませんが、あなたが倒れるほうが学校にとってはるかに迷惑です。
1日休むだけで、驚くほど視野が広がります。私は「辞めたい」が止まらなくなったとき、平日に1日休んで近所のカフェに行きました。教員以外の人がスーツで普通に働いている景色を眺めながら、「世界は学校だけじゃない」と本気で思えた瞬間、肩の荷がスッと降りたのを今でも覚えています。
② 同僚以外の第三者に話す
職員室で愚痴を言うのも一つの手ですが、それだと「教員界の常識」の中でしか話が回りません。
家族・大学時代の友人・他業種で働く知人――誰でもいいので、教育界の外側にいる人に今の状況を話してみてください。「それ、普通におかしいよ」と一言もらえるだけで、自分が当たり前だと思っていた異常さに気づけます。
話す相手がいないなら、自治体の教職員支援センターや、メンタルクリニックに行くのもアリ。診断書が出れば休職の選択肢も開けます。
③ 「辞めた後の生活」を紙に書き出す
これが一番効きました。A4の紙に「もし今、教員を辞めたら?」というタイトルを書いて、思いつくまま書き殴ってみてください。
- 貯金はどれくらいあるか
- 失業保険はいくら出るか(自己都合退職でも数ヶ月分は出ます)
- 転職するとしたらどんな職種があるか
- 実家に戻る選択肢はあるか
不思議なもので、辞めた後の生活に「現実味」が出ると、逆に「もう少しだけ続けてみるか」という余裕が生まれます。 逃げ道があると分かるだけで、人は強くなれる。これは本当です。
私はdodaまで使って面接に行った話
恥ずかしい話ですが、新任2年目の冬、私は本気で辞めるつもりでした。
転職サイトのdodaに登録し、エージェントと面談し、実際に企業の面接まで2社受けています。営業職と教育系IT企業でした。スーツを着て、平日の有給を使って、面接を受けに行ったあの日のことは今でも忘れられません。
結果から言うと、面接は受けたけど、最終的に教員を続ける道を選びました。 理由はシンプルで、「面接を受けた瞬間に、教員の仕事の好きな部分が見えてしまった」からです。
子どもが「先生、これ分かった!」と笑う瞬間。卒業式で泣いて抱きついてくる子。授業で全員の手が挙がる瞬間。あれは民間の仕事では絶対に味わえない。それが分かったから、もう一度戻る決断ができました。
でも――もし面接で「あ、こっちのほうが自分に合ってる」と思っていたら、間違いなく辞めていました。「辞める準備をする」ことと「実際に辞める」ことは違います。 準備するだけで、選択肢が増える。それだけで人は楽になります。
それでも辞めるべき3つのサイン
続ける道を勧めたい気持ちはあります。でも、以下のサインが出ているなら、私は「辞めてください」と言います。
- 2週間以上、食欲がない・眠れない・笑えない
これはうつ病の診断基準そのものです。今すぐ心療内科へ。診断書が出れば休職できます。 - 「死にたい」「消えたい」が頭をよぎる
命より大事な仕事はありません。即休職、即受診。教員免許は一度離れても戻れます。 - 管理職や同僚からのハラスメントが続いている
環境が原因なら、あなたが変わる必要はゼロ。異動希望か、別の道を選ぶべきです。
「辞める=負け」ではありません。自分の人生を守るための、最も賢い戦略的撤退です。
辞める選択肢を「持つだけ」で、明日は変わる
私が伝えたいのは、究極的にはこれだけです。
「辞めてもいい」と自分に許可を出してください。
許可を出した瞬間、不思議と教室に行く足が軽くなります。「ここしかない」と思うから苦しい。「いつでも辞められる」と思えば、目の前の30人とちゃんと向き合えるようになる。
転職サイトに登録するだけ、休職について調べるだけ、年休を1日取るだけ。選択肢を増やす行動を、今夜ひとつだけやってみてください。
関連記事として、GW明けのしんどさを乗り越える具体策は 「GW明け、もう学校行きたくない…」新任教師の5月危機を乗り越える方法 に、1年目の失敗からの回復術は 【保存版】「もう無理かも…」と思ったとき|元教師が教える1年目の失敗からの回復術 にまとめています。あわせて読んでみてください。
まとめ|あなたが今夜できる1つのこと
「辞めたい、朝起きられない」――この記事を最後まで読んでくれたあなたへ。
- 朝起きられないのは限界サイン。気合いの問題ではない
- 辞める前に「平日休む」「外の人に話す」「辞めた後を書き出す」
- 2週間以上の不調・希死念慮・ハラスメントがあるなら即受診・即休職
- 「辞めてもいい」と自分に許可を出すだけで、明日が少し軽くなる
私はdodaの面接まで行って、結局教員を続けました。でもあの「辞める準備」の数ヶ月がなかったら、潰れていたと思います。
あなたの選ぶ道が「続ける」でも「辞める」でも、どちらも正解です。一番大事なのは、自分の心と体を生きたまま守ること。 それだけは絶対に忘れないでください。
前向きな気持ちを取り戻すヒントは 【初任者必読】反省はOK!後悔はNG!元教師が教える前向きな教員生活のコツ にも書いています。今夜の自分を守るために、ぜひのぞいてみてください。

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