✅はじめに:できない子ばかり見ていませんか?
初めて担任を持つと、どうしても「うまくいかない子」「できていない子」にばかり目が行ってしまいます。
「掃除が雑だな」「手を挙げないな」「声が小さいな」……そんな場面に出くわすたびに、注意や指導をして疲れてしまう。
それは、初任者あるあるの悩みです。
でも、実はクラスをいい方向に変える鍵は、できていない子を直すことではなく、「できている子を褒めること」にあります。
これは、私が10年以上教壇に立ってきた経験から得た、間違いない真実です。
✅なぜ「できている子」を褒めるべきなのか?
多くの教師は「正しいことを教える」ことに意識を向けます。もちろんそれは大切です。
ですが、**「教えたことが定着しているかどうか」**を見極める視点も同じくらい重要です。
その定着を生むのが、**「できている子を褒めること」**なのです。
たとえば、
- 「掃除用具をきちんと片付けた〇〇さん、すばらしい!」
- 「今の〇〇くんの発表、声が大きくて聞きやすかったよ!」
といった声かけをすると、褒められた子は自信を持ち、その行動を繰り返すようになります。
さらに、周囲の子どもたちも「〇〇くんが褒められたやり方をまねしよう」と考え、行動が連鎖していくのです。
この「いい行動の伝染効果」は、クラス経営においてとても強力です。
そしてなにより、教師自身のエネルギーもポジティブな方向に保てます。
✅実際に褒めるべき具体例:掃除・手の挙げ方・声の出し方など
「できている子を褒める」と言っても、何をどのように褒めればいいのか分からない、という方も多いはず。
そこで、以下に具体的な褒めポイントを紹介します。
🧹掃除の仕方
- 掃除時間にていねいに取り組む子、用具を正しく扱う子を見逃さずに声をかけましょう。
- 「黙って掃除してるね、〇〇さん、かっこいいよ!」
- 掃除中の姿勢は“人となり”が出る場面。小さな行動を積極的に拾い上げてください。
✋手の挙げ方
- 手をピンと挙げている子、先生の目を見ている子に注目!
- 「その手の挙げ方、他のみんなにもまねしてほしいな」
- 行動のモデルをつくることで、教室の雰囲気が変わります。
🎤声の大きさ
- 発表の際にしっかり声が出ている子には、積極的にフィードバックを。
- 「〇〇さんの声は、後ろまでよく届いてたね!」
- “伝わる経験”を褒めてあげることで、発言に自信を持つ子が増えます。
✅褒めても効果がないときはどうする?注意の仕方も重要!
もちろん、褒めるだけで全員が変わるわけではありません。
中には、褒められても変わらない子や、あえて無視するような子もいます。
そういう場合には、注意や指導が必要です。
ですがここで重要なのは、「感情的にならず、あくまでルールとして淡々と注意すること」。
例えば、
- 「声が小さいから聞こえないよ!」ではなく、
- 「〇〇さん、今の声だと後ろの友達には届かないね。もう一度やってみようか」
というように、具体的で前向きな指導を心がけてください。
また、「もう一度やり直す」ことを嫌がる子には、
「これは失敗じゃない。“やり直す力”をつけるチャンスなんだよ」と伝えてあげることが大切です。
このような接し方を積み重ねることで、子どもたちは安心して行動を修正できるようになります。
✅まとめ:褒めることがクラスづくりの第一歩
初任の先生にとって、クラスを整えることは本当に大変です。
しかし、「できていないところばかり指摘する」のではなく、**「できている子にスポットライトを当てる」**ことが、クラス全体にポジティブな空気を広げる一歩となります。
🌟 褒められることの喜びは、行動を変える最大の原動力です。
🌟 その原動力を使ってクラスを動かしていくことこそ、教師の腕の見せどころなのです。
🔗関連記事もチェック!
もっと具体的なクラスづくりのテクニックを知りたい方は、以下の記事も参考になります👇
👉 授業中の“つぶやき”を見逃すな!初任者が知るべき3つの対応法|元教師が教えるクラスづくりのコツ
👉 クラスの規律を守る!勇気をもってやり直しをさせる指導法
コメント