はじめに:子どもが集中していないのは「聞こえていない」せいかもしれない
授業中にこんなこと、感じたことはありませんか?
- 子どもたちがそわそわしていて、こちらを見ていない
- 話しかけても反応が鈍い
- 指示を出しても動かない
「まだ授業に慣れていないから」「子どもたちが落ち着かない学年だから」と思いがちですが、実は原因がもっとシンプルな場合があります。
それは…**「先生の声が届いていない」**ということです。
👂「え?でもちゃんと話してるよ?」
そう思う方も多いはず。でも、“話している”と“伝わっている”は全く別物です。
この記事では、元教師の立場から「声が届かないと子どもは集中しない」理由と、その改善策をわかりやすくお伝えします。
✅【なぜ集中しないのか?】子どもは「聞こえなければ、聞こうとしない」
子どもたちは「音の情報」にとても敏感です。
でも同時に、**“聞こえないものは無意識にシャットアウトする”**という性質もあります。
つまり、
📌 先生の声が届いていなければ、子どもは自然と注意を切り替えてしまうのです。
例えば…
- 後ろの席の子が話を聞いていない
- 黙っているのにノートが進んでいない
- 指示を出したのに、動かない子が多い
これ、叱る前にまず“声が届いていたか”を疑ってみる価値があります。
✅【声の通りが悪い人の特徴】こんな話し方、していませんか?
まず、自分の声がどんなタイプかをチェックしてみましょう。
❌ 届きにくい声の特徴
- ぼそぼそと小さな声
- 口があまり開いていない
- 声が低く、こもっている
- 抑揚がなく、単調な話し方
こういった声は、教室の空間では吸収されやすく、後ろの席まで届きません。
実は**“大きな声”を出していても、通らない人は通りません。**
大事なのは「音量」ではなく、「声の質」なのです。
✅【どうすれば聞こえる声になる?】伝わる声を出す3つのコツ
「じゃあ、どうしたらいいの?」
心配はいりません。ちょっとした意識と練習で、“届く声”は誰でも手に入れられます。
🎤① 声量より“聞き取りやすさ”を意識する
大声ではなく、「クリアな発音・適度な声量・しっかりとした抑揚」を意識しましょう。
- 一語一語をはっきりと
- 語尾を弱くしすぎず、しっかり言い切る
- 文の切れ目を明確にし、リズムを整える
📌 これだけで、子どもは自然と耳を傾けてくれるようになります。
👁② 教室の“最後列の子”を意識して話す
教室の中で、一番聞こえにくいのは最後列の子どもたちです。
✅ 話すときは、最後列の子の目を見て語りかけましょう。
- 声の方向が安定する
- 子どもたちの表情が確認できる
- “届いているか”をその場で判断できる
「声は空間ではなく“人”に向けて出す」という意識を持つだけで、大きく変わります。
⏱③ 抑揚をつけて、リズムよく話す
子どもたちは「飽きる」のが早いです。
淡々と話すだけでは、途中で集中力が切れてしまいます。
📌 重要なのは、“抑揚”と“変化”を持たせること。
- 大事な部分で声のトーンを上げる
- 時には少し間を置く
- 感情を込める
これによって、子どもたちは自然と“聞こう”というモードに入ります。
✅【すぐできる練習法】声が通らない人が明日からやるべき3つのこと
🗣① 朝の5分間、発声練習をしてから教室に立つ
「あ・え・い・う・え・お・あ・お」などの発声練習は、
声帯と口の動きをほぐし、聞こえやすい声を作ります。
- 声が出やすくなる
- 滑舌が良くなる
- 自信を持って話せるようになる
🎧② スマホで授業の声を録音して聞いてみる
「自分の声は思ったより通っていない」
これは録音を聞いて初めて気づくことが多いです。
- 小さすぎる
- 抑揚がない
- 急ぎすぎている
📌 客観的に自分の声を知ることが、改善への第一歩です。
🙋③ 子どもに「聞こえてる?」と聞いてみよう
特に初任者のうちは、子どもと一緒に授業を育てる気持ちが大切です。
- 「後ろの人、声ちゃんと聞こえる?」
- 「聞き取りにくかったら教えてね」
このように聞くことで、子どもたちとの信頼関係も築けますし、実際の声の届き具合も把握できます。
✅【まとめ】声が届くと、子どもたちは驚くほど集中する
集中していない、聞いていない――その原因は、先生の“声が届いていない”ことがきっかけかもしれません。
でも安心してください。
「意識」と「練習」で、あなたの声はすぐに“伝わる声”に変わります。
🔑伝わる声づくりのポイント
- ✅ 聞き取りやすい声量とリズムを意識
- ✅ 後ろの子どもを見て話す
- ✅ 抑揚と間を活用して飽きさせない
声が届くだけで、子どもたちの集中力と授業への姿勢は大きく変わります。
ぜひ、明日の授業から「声の届け方」を意識してみてくださいね!
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