🧠最初に知っておきたい:「子どもが集中しないのは、実は“聞こえてない”からかもしれない」
授業中、こんな場面に心当たりはありませんか?
- 子どもたちがザワザワしていて、こちらを見てくれない
- 指示を出しても「え?なに?」と聞き返される
- 黙っているのに、ノートも手も止まったまま
「まだ授業に慣れていないから」「クラスの雰囲気が落ち着かないから」などと原因を探していませんか?
でも、実はその根本にあるのは――**先生の「声が届いていない」**ことかもしれません。
私は元中学校教師として10年間教壇に立ってきましたが、声の通り方ひとつでクラスの集中力は驚くほど変わると何度も実感しました。
この記事では、**声が届かないことで子どもが集中できなくなる理由と、すぐに使える「伝わる声の出し方」**を詳しくご紹介します。
🔍【なぜ集中しない?】“声が聞こえない”と、子どもは自然に意識をそらしてしまう
子どもたちはとても感覚が鋭く、音に対して敏感です。
しかし同時に、聞き取りづらい音や声は無意識にシャットアウトしてしまう性質も持っています。
たとえば、次のような場面はありませんか?
- 後ろの席の子が指示を聞き逃している
- 黙っているのに、全く反応がない
- 「聞こえてた?」と聞くと、「え?今なんて言ったの?」と返ってくる
これは、子どもたちの集中力が低いのではなく、“聞こえていないから”注意を向けられないだけのことが多いんです。
👂実際、ある学校で初任者の授業を後方から観察した際、最後列の子どもたちのほとんどが聞き返すことなく“わかったふり”をしていたという事例もありました。
「ちゃんと話してるつもり」が、伝わっていない“無音の授業”になっている可能性、ありませんか?
❌【声の通りが悪い先生の共通点】「大きな声=通る声」ではありません!
授業中に「もっと大きな声で!」と自分に言い聞かせたこと、ありませんか?
でも、実は声量を上げるだけでは“届く声”にはなりません。
✋声が届かない人にありがちな特徴
特徴 | 影響 |
---|---|
口をあまり開けずに話す | 音がこもり、聞き取りづらくなる |
低くて抑揚のない話し方 | 眠くなりやすく、注意が逸れる |
声の方向が定まらない | 後方の子に届かない |
語尾を弱めて話す | 重要な情報がぼやけてしまう |
📌 特に「お腹から声を出さず、喉で話している」タイプの方は、音が前に飛ばず、空間に吸収されやすくなります。
🎙【子どもに届く声の出し方】明日から使える“伝わる声”の3つのテクニック
✅① 聞き取りやすい発音+抑揚=“届く声”
- 一語一語をしっかり区切る
- 語尾を明確に
- 重要な単語は抑揚をつける
🔑ポイント:話すスピードは7割程度の意識でOK!早口は伝わらない
✅② 「最後列の子」の顔を見て話す
教室の中で最も聞き取りづらいのは、最後列の子どもたちです。
意識的にその子たちの目を見て話すだけで、
- 声の方向が安定する
- 話している内容が伝わっているか、表情で確認できる
- 「私は聞いてるよ」というサインを受け取れる
📌 “空間”ではなく“人”に向けて声を出すだけで、劇的に改善します。
✅③ 声の“強弱と間”を意識してリズムよく話す
- 声を強める箇所と抑える箇所を明確に
- 大事な場面では「間」を置いて注目を引く
- 単調にせず、緩急をつける
🧠子どもたちは「飽きる」のが早い。リズムと感情の込もった話し方が、自然と“聞く姿勢”を生みます。
💡【すぐできる!声を磨く3つの練習法】朝の5分であなたの授業が変わる!
① 発声練習(朝イチのウォームアップに)
- 「あえいうえおあお」「パピプペポ」など
- 声帯と口周りを目覚めさせる
🎯声の明瞭さと自信がつきます。
② スマホで自分の授業を録音→確認
- 声の大きさ、話し方、スピードをチェック
- 実際の「通り具合」は録音して初めて分かる!
🔍客観視こそ改善の第一歩。
③ 子どもに「聞こえてる?」とフィードバックをもらう
- 「声、ちゃんと届いてる?」
- 「聞きづらかったら教えてね」
👨🏫教師と子どもは“授業を一緒につくるパートナー”。
信頼関係にもつながります。
🧭まとめ|“伝わる声”があれば、授業はもっとスムーズになる!
子どもが話を聞かないのは、注意力の問題ではなく**“聞こえていないから”という単純な原因**が隠れているかもしれません。
- 🔊 伝える声の3要素:「発音」「方向」「抑揚」
- 🧪 すぐにできる3つの習慣:「発声練習」「録音チェック」「子どもに聞く」
👣明日の授業からでもできる、小さな一歩を踏み出してみてください。
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