GW最終日の夜、スマホを見つめながらため息をついていませんか。
「明日から学校か…」「あのクラス、また一週間乗り越えられるだろうか」「もう疲れた、正直辞めたい」
そう感じているあなたは、おかしくありません。むしろ、GW明けに教師がしんどくなるのは、ほぼ全員が通る道です。
私も1年目のGW明け、日曜日の夜に布団のなかで「月曜日が来なければいいのに」と本気で思っていました。
この記事では、なぜGW明けにこれほど気持ちが落ちるのか、そしてどうやってその時期を乗り越えるかを、元教師の視点から正直に書きます。
GW明けが特につらい3つの理由
① 4月の「お試し期間」がついに終わる
4月の子どもたちは、新しい担任を「様子見」しています。言い方は悪いですが、子どもも親も「この先生はどんな人?」と観察している時期です。
ところがGW明け、その空気が変わります。子どもが本来の姿に戻り始めるのが5月です。授業中にざわついたり、指示が通りにくくなったり、友達関係のトラブルが増えたり。
「4月はうまくいってたのに、なぜ突然?」と感じるのは、あなたが失敗したのではなく、子どもが「慣れてきた」だけです。でも新任教師にはそれがわからず、「自分のせいだ」と感じてしまう。
② 1ヶ月分の疲労が一気に押し寄せる
4月はアドレナリンで動いています。新しい環境、新しい生徒、「頑張ろう」という気持ち。緊張感が体を支えてくれる。
GWに入ると、その緊張の糸が一度切れます。ゆっくり休もうとするのですが、なぜか眠れない。布団に入っても授業のことを考えてしまう。休んでいるのに疲れがとれない。
そしてGW明け、疲れが取り切れないまま学校へ戻ることになります。「休んだのに余計つらい」のは、疲労回復が追いついていないサインです。
③ 理想と現実のギャップが見えてくる
4月は「こういうクラスにしたい」という理想を持って動いていました。1ヶ月経つと、その理想と現実のギャップがはっきりしてきます。
「もっと落ち着いたクラスになるはずだったのに」「毎日授業の準備が全然間に合わない」「子どもとの関係がうまく作れていない気がする」
この「ギャップの可視化」が、5月のつらさの正体のひとつです。
「自分だけがしんどいのでは?」→ 違います
私が1年目のGW明け、職員室で同期の友人に「最近どう?」と聞いたとき、彼女はこう言いました。「正直、毎日泣きながら帰ってる」と。
それを聞いて、私は初めて「ああ、自分だけじゃないんだ」とほっとしました。
後から聞くと、職員室にいる若手教員のほとんどが、5月にどこかでしんどさのピークを迎えていました。ベテランの先生方もみんな「5月が一番きついよ」と口をそろえて言います。
教師の5月は、新任だけでなく職業全体の「鬼門」です。 あなたが弱いのではなく、この時期はそういうものだと知っておくだけで、少し気持ちが楽になります。
「普通のつらさ」と「危険なサイン」の見分け方
5月のしんどさは多くの教師が経験しますが、一部のケースでは早めに専門家に相談すべき状態になっていることもあります。以下を参考にしてください。
「普通の疲れ」の範囲:
- 月曜日の朝は憂鬱だが、学校に着いてしまえば動ける
- 週末はそれなりに休めている
- 「しんどいけど、なんとかやれている」感覚がある
早めに誰かに相談したほうがいいサイン:
- 週末も気が休まらず、ずっと学校のことが頭から離れない
- 食欲がまったくない、または過食してしまう日が続いている
- 眠れない夜が1週間以上続いている
- 「消えてしまいたい」「何もかもやめたい」という気持ちが強い
- 学校に向かおうとすると体が動かない、涙が止まらない
後者に当てはまる場合は、スクールカウンセラー・管理職への相談、または医療機関への受診を検討してください。「まだそこまでじゃない」と自分を責めながら無理をし続けることが、最もリスクが高い状態です。
今すぐできる5月の乗り越え方
① 「今週だけ」で考える
「1年間これが続くのか」と思うと絶望します。でも「今週5日間だけ乗り越えればいい」と思うと、少しだけ軽くなります。
さらに短く切るなら「今日だけ」「午前中だけ」「この1時間だけ」でも構いません。長期的な見通しは、5月に立てなくていいです。
② 放課後の「小さな逃げ場」を一つ作る
帰り道にコンビニでコーヒーを買う。週に一度だけ少し遠回りして帰る。職員室でなく車の中で少し一人の時間を持つ。
大それたことでなくていいです。「ここに来たら少し息ができる」という場所を意識的に持つだけで、日々の圧力が変わります。
③ 「しんどい」を言葉にする
同期でも、友人でも、家族でも。「今しんどい」と声に出すだけで、脳内の処理が変わります。共感してもらえなくてもいいです。吐き出すことに意味があります。
職場の誰にも言えない場合は、日記やメモに書くだけでも効果があります。
④ 「今週やらないこと」を決める
やることリストを作るより、「今週はこれをやらない」リストを作る方が5月には効きます。
例えば「連絡帳の返事は最低限でいい」「学級通信は今週は出さない」「教室掲示は来週に回す」といった具合です。何かを捨てないと、何かを守れません。
残業の減らし方については 残業が終わらない新任教師へ|元教師が教える時間管理の6つの鉄則 もあわせて読んでみてください。
⑤ 週末に「完全オフの半日」を死守する
週末に仕事を持ち込まないのが理想ですが、難しければ「土曜の午後だけは完全オフ」のように半日単位でいいです。
教材研究や丸付けをしながら「休んでいる」のは休息になりません。意識が学校から完全に離れる時間を週に1回でも作ることが、長く続けるための基本です。
「辞めたい」と思ったとき、どう判断する?
5月に「辞めたい」と思う新任教師は少なくありません。ただ、その「辞めたい」には2種類あります。
①「今がしんどすぎて逃げたい」→ 休息で変わる可能性が高い
この時期だけ特別につらく、少し休めば「続けてみようかな」に戻れるなら、5月特有のつらさかもしれません。
②「教師という仕事が根本的に自分に合わない」→ 真剣に考える価値がある
体のサインが続く、「しんどい」ではなく「間違えた」という感覚が強い場合は、一人で抱え込まず、信頼できる人に話してみてください。
「5月に感じた辞めたい気持ちがずっと続くかどうか」を夏休みまで見てみるのも一つの方法です。私の経験では、6月・7月と乗り越えるうちに、少しずつ視界が開けてくることが多いです。
メンタル管理の具体的な方法は 残業が続いてつらいときに読んでほしい|新任1年目のセルフマネジメント完全ガイド もご参照ください。
まとめ:5月を乗り越えた先に見えるもの
GW明けのつらさは、新任教師にとって「最初の大きな試練」です。でもこれを知っていると、少し違う見え方ができます。
この時期がつらいのは、あなたが弱いからでも、向いていないからでもありません。4月に精一杯やってきた証拠です。
- GW明けがつらいのは、ほぼ全員が通る道
- 「今週だけ」で考えて、小さな単位で乗り越える
- 体のサインは無視しない。しんどければ早めに誰かに話す
- 「辞めたい」気持ちは5月特有の場合が多いが、続くようなら真剣に考える
6月になると、子どもたちとの関係が少しずつ変わってきます。「この子、こういう顔もするんだ」という発見が増えてきます。今は見えていないだけで、5月を過ぎると確実に景色が変わります。
まずは今週、一日一日を乗り越えていきましょう。
もしGW明けに朝起きられないほどしんどい状態なら、朝起きられない若手教員へ|心が疲れたあなたに元教師が贈る5つのメッセージ もあわせて読んでみてください。

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