「1月号、冬休みのうちに書いておきたいけれど、何から書けばいいんだろう」
年が明けて最初の学級通信は、休み明けの日に配りたい号です。ところが、書くのは冬休みの間。子どもたちとは2週間ほど顔を合わせていません。新年のあいさつまでは書けても、その先が続かない。休み明けの様子を書こうにも、まだ見ていない。1月号は、手元に材料が少ない状態で書くことになる号です。
私は教員として10年勤め、そのうち6年は学級担任でした。学級通信は月に1回出していて、1月号は冬休み中に書き、休みが明けた日に配っていました。
この記事では、休み明けの日に配る前提で、1月号の新年のあいさつ、書き出し、本文(クラス目標の再確認/残り3か月のまとめ/次の学年への見通し)、締めの一文、保護者へのお願いを、そのまま写して使える例文にしました。月ごとのテーマを1年分見たいときは学級通信の例文まとめ(4月〜3月)を開いてください。ここでは、その中の1月号だけを掘り下げます。
1月号は「休み明けの様子」ではなく「これから」を書く
1月号を冬休み中に書くなら、休み明けの子どもの様子は書けません。まだ会っていないからです。私も、1月号に休み明けの様子は書いていませんでした。
だから1月号は、見ていない場面の代わりに、学級がこれから向かう先を書く号にします。私が1月号に書いていたのは、次のようなことです。
- 新年のあいさつ
- 残り3か月になり、この学年がもうすぐ終わること
- 4月に立てたクラス目標をもう一度挙げ、自分たちが目指す地点を確かめること
元気な姿で会えてうれしい、ということも書いていたと思います。冬休み前号を「待っています」で締めたなら、1月号はその続きの号です。冬休み前号の書き方は学級通信 12月・冬休み前号の例文にまとめています。
ただし、書いている時点では、休み明けの日に全員がそろうかどうかは分かりません。「元気な顔がそろいました」と言い切るより、「今日、教室で会えるのを楽しみにこの通信を書いています」と書いている今の気持ちにしておくほうが、その日に休んだ子の家庭にも読みやすくなります。
休み明けの様子を伝えたい場合は、配る日を始業から数日後にずらすか、次の号に回します。
2学期制の学校での読み替え
2学期制の学校では、1月は後期の後半にあたります。「3学期」を「後期の後半」、「残り3か月」を「後期の残り」と読み替えれば、この記事の例文はそのまま使えます。10月に後期の目標を立てている場合は、4月のクラス目標と並べて挙げてもかまいません。
学級通信1月号の書き出し例文(新年のあいさつ)
書き出しは3〜4行です。新年のあいさつのあと、すぐに「残りの3か月」へ話をつなげると、本文に入りやすくなります。〇〇は自分の学級に合わせて置き換えてください。
基本の新年のあいさつ
あけましておめでとうございます。旧年中は、学級の活動に温かいご理解とご協力をいただき、ありがとうございました。今日から3学期が始まります。この学級で過ごす最後の学期を、子どもたちと一緒に大切にしていきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
休み中に書いていることをそのまま書く
この通信は、冬休みの終わりに書いています。誰もいない教室を思い浮かべながら、休み明けの朝に「おはようございます」の声が戻ってくる日を楽しみにしていました。今日からまた、にぎやかな毎日が始まります。
残りの日数から入る
3学期の登校日は、数えてみると〇日ほどです。4月からの日々に比べると、あっという間に過ぎてしまう日数です。だからこそ、この3学期は「何をして過ごすか」を学級みんなで決めてから走り出したいと考えています。
2学期制(後期の後半)
年が改まり、後期も後半に入りました。10月に後期が始まってから、学級は少しずつ形を変えてきています。3月までの残りの時間で、この学級がどこまで進めるのか。今号では、そのゴールをもう一度確かめます。
「あけましておめでとう」に配慮が要るとき
喪中のご家庭があると分かっている場合や、学校として新年のあいさつの言葉をそろえている場合は、「おめでとう」を使わない書き出しにしておく方法もあります。学級の全家庭に配る通信なので、迷ったときはこちらを選んでおくと安心です。
年が明け、3学期が始まりました。寒さの厳しい日が続きますが、今日から子どもたちと過ごす毎日がまた動き出します。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
「おめでとう」「新春」「迎春」などのお祝いの言葉を避け、「年が明け」「新しい年になり」のような、事実だけを伝える言葉に置き換えます。
本文例文①:4月のクラス目標をもう一度挙げる
1月号の本文の柱にしたいのが、4月に立てたクラス目標です。私も1月号では、4月のクラス目標をもう一度挙げ、自分たちが目指している地点を確かめるようにしていました。
3学期は短く、気づけば年度の終わりが来ます。新しい目標を足すより、4月の目標に立ち返るほうが、短い学期でもぶれにくくなります。4月の目標なら手元にあるので、休み中に書く号でも書けます。
次の例文に出てくるクラス目標は、この記事用に作った架空の例です。
4月、この学級では「(例)自分から声をかけ合えるクラス」という目標を立てました。教室の前に貼ってある、あの目標です。9か月がたった今、できるようになったこともあれば、まだ途中のこともあります。3学期の始めに、子どもたちと一緒にこの目標をもう一度読み、「3月にはどんな学級になっていたいか」を話し合います。残りの3か月で、この目標にどこまで近づけるか。学級みんなで確かめながら進んでいきます。
できたことを並べるほど「できていないこと」も目立つので、できたことは一つだけ挙げ、残りは「これから」として書くくらいがちょうどよい分量です。
2学期の振り返りカードを目標につなげる
2学期の終わりに振り返りカードを書かせているなら、「3学期にがんばりたいこと」の欄が、そのまま1月の材料になります。休み明けにカードを本人に返し、クラス目標と自分の目標を並べて見る時間をとると、学級の目標と一人ひとりの目標がつながります。カードの項目例や書かせ方は2学期の振り返りの書き方と例文で紹介しています。
2学期の終わりに、一人ひとりが「3学期にがんばりたいこと」を書きました。休み明けにそのカードを返し、4月のクラス目標と並べて読み直します。学級の目標と自分の目標、二つを手がかりに3学期を始めます。
本文例文②:残り3か月・この学年のまとめに向けて
1月号では、この学年がもうすぐ終わることも伝えていました。年が明けると、年度の終わりは一気に近づきます。「残り3か月」と書くだけで、ここからがまとめの時期だということが子どもにも保護者にも伝わります。
ただ、「あと少しで終わり」だけでは寂しさが先に立ちます。終わりが近いことと、だから今やりたいことをセットで書くと、前向きな号になります。
この学級で過ごす日々も、残り3か月を切りました。お互いの様子をうかがっていた4月から、今では言葉にしなくても動ける場面が増えています。残された時間でやりたいのは、新しいことを次々に始めることではありません。この1年で身につけてきたことを、自分たちの力で最後まで続けることです。
学習のまとめを伝える場合
3学期は、この学年の学習をまとめる時期です。1年間で学んだことを振り返り、苦手なところが見つかったら、一緒に確かめ直す時間にしていきます。
残りの日数を書く場合は、学校の行事予定を見て、登校日を数えておきます。具体的な数字があると、休み明けに子どもへ話すときにもそのまま使えます。
本文例文③:次の学年への見通しは一段落だけ
3学期の通信では、次の学年に向けた話も書いていました。1月号でそこまで書くかどうかは学級によりますが、触れるなら1月号では見通しを一段落示す程度にとどめるのがおすすめです。1月から次の学年の話を大きくすると、今の学級の時間が「準備期間」のように読めてしまいます。進級に向けた準備は、2月号・3月号で厚く書きます。
4月になれば、子どもたちは一つ上の学年に進みます。新しい教室に移る日は、思っているよりも早くやってきます。その日に「この1年でここまでできるようになった」と胸を張れるよう、3学期の毎日を積み重ねていきます。
次の学年でも続けたい力を挙げる場合
3学期のあいだに、次の学年でも続けていきたい力を一つ、子どもたちと決めたいと考えています。自分から声をかけること、時間を見て動くことなど、この学級で育ってきた力の中から選ぶ予定です。
1月号の締めの一文と保護者へのお願いの例文
締めは2〜3行、中身は「3月までの見通し」か「今日から始まる毎日への期待」のどちらかにそろえます。
締めの一文
- 「4月に掲げた目標に向かって、残りの3か月を学級みんなで歩いていきます。」
- 「年度の終わりに『いい1年だった』と言えるよう、今日からの毎日を大切にしていきます。」
- 「短い3学期ですが、この学級でしかできないことを、一つでも多く積み重ねていきます。」
生活リズムを戻すお願い
休み明けの数日は、朝起きるのがつらかったり、日中に疲れが出たりしやすい時期です。今週は、いつもより少し早めの就寝を心がけていただけると、学校のペースに戻りやすくなります。教室でも、無理のない流れで1日を始めていきます。
休み明けに元気がないと感じたとき
長い休みのあとは、学校に向かう足が重くなる子もいます。朝の様子がいつもと違うと感じたら、ささいなことでもかまいませんので、担任までお知らせください。一緒に考えていきます。
休み中の出来事は「どこで過ごしても書ける言葉」で
1月号は、休み中の出来事に触れたくなる号です。けれど、年末年始の過ごし方は家庭によって大きく違います。遠くへ出かけた子もいれば、家でいつも通りに過ごした子もいます。特定の行事やお金にまつわる話題を例に出すと、当てはまらない子の家庭には読みにくい一文になります。
書くなら「この冬、心に残ったこと」「休み中にできるようになったこと」のように、どこで過ごしても書ける言葉にしておきます。
この冬の過ごし方は、ご家庭ごとにさまざまだったと思います。休み中に心に残ったことがあれば、少しずつ教室で話してもらえたらうれしいです。
冬休み中に1月号を書くための段取り
1月号を休み中に書くなら、材料は2学期のうちにそろえておくと楽になります。
- 4月のクラス目標の文言
- 3学期の行事予定と登校日数
- 2学期の振り返りカードから見えた、学級全体の傾向(個人が分かるメモは学校の外に持ち出さない)
この3つがあれば、休み中でも書き出し・本文・締めがそろいます。
前の年の自分の1月号を下敷きにする方法もあります。私自身、ネタのメモは取っておらず、前の年の通信を参考にして書いていました。その年の子どもたちの姿をもとに書けばよかった、というのが今の反省です。クラス目標も、学級が育ってきた道すじも、毎年違います。借りるのは構成だけにして、中身は今年の学級の目標から書き起こすのがおすすめです。ふだんからネタをためる方法や、短い時間で書き上げる型は学級通信のネタ切れを防ぐ構成テンプレと時短術で紹介しています。
まとめ:1月号は目指す地点をもう一度そろえる「仕切り直し」の号
1月号のポイントを振り返ります。
- 冬休み中に書いて休み明けの日に配るなら、休み明けの様子は書かず「これから」を書く
- 書き出しは新年のあいさつから「残り3か月」へつなぐ。喪中などに配慮するなら「おめでとう」を使わない書き出しに
- 本文の柱は4月のクラス目標。もう一度挙げて、目指す地点を確かめる
- 2学期の振り返りカードの「3学期にがんばりたいこと」を、クラス目標とつなげる
- 次の学年の話は一段落だけ。厚く書くのは2月号・3月号
- 休み中の出来事は、どこで過ごしても書ける言葉で
- 2学期制の学校は「後期の後半」として読み替える
見ていないことは書けなくても、学級がどこへ向かうかは書けます。2月号から先の号のテーマや例文は、学級通信の例文まとめ(4月〜3月)で確認できます。

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