「12月号と冬休み前号、何を書き分ければいいんだろう」
12月は、学級通信を2回出したくなる月です。2学期のまとめも書きたいし、冬休みの過ごし方も伝えたい。けれど懇談の準備や所見と重なり、時間はいちばん足りません。全部を1枚に詰めこんで、何を伝えたいのか分からない通信になりそうで手が止まる先生も多いのではないでしょうか。
私は元教員として10年働き、そのうち6年担任をしました。学級通信は月1回出していましたが、冬休み前号は12月号とは別に出していました。
この記事では、12月号と冬休み前号を別々の号として、それぞれの役割と、書き出し・本文・締めの一文・保護者へのお願いの例文をまとめました。4月から3月までの1年分の流れは、学級通信の例文まとめ(4月〜3月)で紹介しています。
12月号と冬休み前号は「別の号」として書く
どちらも12月に配る通信ですが、役割がちがいます。
| 12月号 | 冬休み前号 | |
|---|---|---|
| テーマ | 2学期のしめくくり | 安心して休みに入る |
| 配る時期 | 12月の前半(懇談の前後) | 終業式の前日か当日 |
| 中心になる話 | 学級全体の4か月の成長 | 休み中のくらしと、休み明けの見通し |
ひと言でいえば、12月号は「ふり返り」の号、冬休み前号は「これからの2週間」の号です。1枚にまとめると、成長の話と注意事項が並んでどちらも薄くなります。分けておけば、12月号は読み物として、冬休み前号は休み中に見返す連絡として読んでもらえます。
学校の暦に合わせて読み替える
- 2学期制の学校:12月は後期の途中にあたります。12月号は「学期のしめくくり」ではなく、10月からの様子をまとめる「年末号」として書きます。冬休み前号は、そのまま使えます。
- 終業式の日程:終業式の日は自治体や学校で違い、冬休み前号の配布日もそれで決まります。終業式が早い年は、12月号を少し早めに出すと2枚が続けて届かずにすみます。
12月号に書くこと|テーマは「2学期のしめくくり」
12月号は、個人懇談や通知表と時期が重なります。だからこそ、学級全体の成長は通信で、一人ひとりの話は懇談でと分けておくと、懇談の時間を保護者の話を聞くことに使えます。
12月号に入れたいのは、次の4つです。
- 学級として成長したこと:2学期の4か月で育ったことを三つほど、場面つきで
- 子どもの声:2学期の振り返りから、名前を出さずに一部を紹介
- 2学期の協力へのお礼:行事の準備や持ち物の用意など
- 連絡と予告:懇談の日程と、「冬休みのことは冬休み前号で」という予告
冬休みの細かい注意事項は、ここでは書きこみません。12月の前半に書いても終業式のころには読み返されにくく、冬休み前号と重複します。12月号は、2学期をふり返る読み物に徹します。
12月号の例文(書き出し・本文・締め・お願い)
〇〇は、実際の場面や行事に置き換えてください。例文は「型」として使い、事実と違うところは必ず書き換えるのが前提です。
書き出しの例文
3学期制・2学期の終わりに
朝、登校してくる子どもたちの息が白く見えるようになりました。9月に始まった2学期も、残りあと〇日です。行事にも学習にも、たくさん取り組んだ4か月でした。今号では、この学級が2学期にどう育ってきたかをふり返ってみます。
2学期制・後期途中の年末号
カレンダーが最後の1枚になりました。後期はまだ途中ですが、10月に新しい目標を立ててから、教室の様子は少しずつ変わってきています。年の区切りに、いまの学級の姿をお伝えします。
懇談の前に配る場合
〇日から個人懇談が始まります。懇談では、お一人お一人のお話をうかがう時間をできるだけ多くとりたいと考えています。学級全体の様子は、ひと足先にこの通信でお伝えします。
本文の例文(学級の成長を三つ)
2学期、学級として育ったと感じることを三つ紹介します。
一つ目は、困っている友だちに気づける子が増えたことです。〇〇の時間、作業が遅れている友だちの横に、誰に言われるでもなく座って手伝う姿がありました。
二つ目は、話し合いで「わたしは少しちがって」と、自分の考えを言えるようになったことです。4月は意見がそろうのを待つ場面が多かったのですが、今は違う考えが出ることを楽しんでいます。
三つ目は、時計を見て自分たちで動けるようになったことです。〇〇の準備は、2学期の途中から、こちらが声をかける前に始まっています。
三つのうち一つは、行事ではなく、ふだんの教室の成長を選ぶのがおすすめです。
子どもの振り返りを載せる
私は担任をしていたころ、子どもの作文や振り返りの文を、名前を出さずに一部だけ抜き出して通信に載せていました。12月号なら、「2学期にがんばったこと」の振り返りがそのまま材料になります。
※次の振り返りは、この記事のために作った架空の例です。
2学期の終わりに、「2学期にがんばったこと」を書いてもらいました。名前は伏せて、いくつか紹介します。
(例)「〇〇の係になってから、休み時間に話せる友だちが増えました。」
(例)「苦手だった〇〇を、毎日少しずつ練習しました。まだ得意ではないけど、前よりできるようになりました。」
載せるときの約束ごとも決めておきます。
- 載せる前に、本人に「通信に載せてもいい?」と一言確認する
- 習い事や家族のことなど、誰の文か分かりそうな部分は削る
- 載せた子に名簿で印をつけ、学期を通して同じ子に偏らないようにする
締めの一文の例
- 「通知表を受け取った日に、『2学期でいちばんがんばったことは何?』と聞いてみてください。数字には出ない答えが返ってくるかもしれません。」
保護者へのお礼・連絡の例文
2学期は、行事の準備や持ち物のご用意など、たくさんのご協力をいただきました。ありがとうございました。〇日からの個人懇談の時間は、別紙でご確認ください。冬休みの過ごし方については、終業式の前に「冬休み前号」でお知らせします。
冬休み前号に書くこと|テーマは「安心して休みに入る」
冬休み前号は、終業式の直前に出す号です。私が担任をしていたころは、冬休み前号に次の3つを書いていました。
- 体調に気をつけてほしいこと
- 冬休み中も規則正しく過ごしてほしいこと
- 何より、3学期に元気な姿を見せてほしいこと
この3つに、休み明け初日の日程と持ち物を足せば、冬休み前号の中身はそろいます。
書くときは、お願いの一つひとつに「なぜそうしてほしいか」を一言添えます。「休み明けの朝が楽になるので」と理由があれば、家で子どもに話すときの言葉にもなります。
そして、最後の一文は「待っています」で終えるのがおすすめです。休み明けは、学校に来づらさを感じる子が出やすい時期です。注意事項で終わるより、「待っています」で終えるほうが、そういう子にも届きます。
懇談で伝えたお願いとそろえる
12月の個人懇談で冬休みの過ごし方を伝えているなら、冬休み前号のお願いもそろえておくと、保護者には「懇談でも聞いた話」として届きます。懇談での例文は、12月の個人懇談で話す内容と例文で紹介しています。
冬休み前号の例文(書き出し・本文・締め・お願い)
書き出しの例文
3学期制
〇日の終業式で、2学期が終わります。寒い朝が続く中、毎日教室に来てくれた子どもたち。明日からの冬休みは、まずはしっかり体を休めてほしいと思います。
2学期制
後期の途中ですが、明日から2週間ほどの冬休みに入ります。1月からの学習にすっと戻れるよう、休みの間の過ごし方について、三つだけお願いを書きます。
本文の例文(三つのお願い)
一つ目は、体調に気をつけることです。年末年始は、出かけたり夜遅くまで起きていたりする機会が増えます。手洗いと十分な睡眠で、元気に新しい年を迎えてください。
二つ目は、休みの間も規則正しく過ごすことです。起きる時間だけでも、学校のある日と大きく変えないようにしておくと、休み明けの朝がずいぶん楽になります。
三つ目は、1月〇日に、元気な顔を見せてくれることです。冬休みにどんなことがあったか、聞かせてもらえるのを楽しみにしています。
締めの一文の例
- 「1月〇日の朝、一人ひとりに『おはよう』と言えるのを、教室で待っています。」
- 「やり残したことがあっても大丈夫です。1月〇日、みんなのことを教室で待っています。」
保護者へのお願いの例文
体調について
避けたい書き方:「休み明けは体調管理を徹底してください」
休み明けの朝、体調がすぐれないときは無理をさせず、いつもの方法でご連絡ください。元気になってから、また教室で会えれば大丈夫です。
休み明けが近づいたとき
休みの終わりが近づいて、学校のことで気になる様子が見られたら、始業式の前でもかまいませんので学校にご連絡ください。一緒に1月のスタートを考えます。
クリスマス・お年玉は「当てはまらない子」を思い浮かべて書く
クリスマスやお年玉、帰省や旅行は、家庭によって大きく違います。宗教や家庭の事情で、縁のない子もいます。「サンタさんに何をお願いした?」「お年玉で何を買う?」という書き方は、当てはまらない子にとっては居場所のない一文になります。
通信では、教室に当てはまらない子が一人でもいる話題は、ひとくくりの言葉に置き換えるのがおすすめです。
- 「クリスマスやお正月」ではなく「年末年始」「休みの間」と書く
- お金の話は「お金を手にする機会が増える時期」として、友だち同士の貸し借りやおごりの注意に絞る
- 休み明けに「冬休みの思い出」を書かせる予定があるなら、「休み中に読んだ本」「できるようになったこと」など、出かけていなくても書けるテーマも選べるようにしておく
年末年始は、お家でゆっくり過ごす人も、出かける人もいると思います。どこで過ごしても、交通安全と体調には気をつけてください。
去年の通信をなぞらずに12月の2枚を書くには
担任をしていたころ、私はネタのメモを取っておらず、通信を書くときは前の年の自分の通信を参考にしていました。今ふり返ると、今年の子どもの実態に合わせて書くべきだったと思っています。
12月号と冬休み前号は毎年同じ時期に出すので、去年の文章を下敷きにしやすい号です。去年の通信からは構成だけを借り、中身を今年の学級のものに入れ替えます。
- 書き出し:季節の一場面を、今年の教室で見たものに替える
- 学級の成長三つ:今年の子どもたちの姿から選び直す
- 冬休みのお願い:今年の学級で気になっていることを一つだけ足す
12月は、所見の締め切りと通信の発行が重なります。11月のうちに名簿の横へ「この子の2学期の場面」を一行ずつメモしておけば、12月号も所見も懇談の準備も、同じメモから書けます。ネタの集め方や、通信を短い時間で書くための型は、学級通信のネタ切れを防ぐ構成テンプレと時短術にまとめています。
まとめ:12月号は「ふり返り」、冬休み前号は「待っています」
12月の学級通信は、2枚に分けると書きやすくなります。家庭ごとに事情が違う話題は、ひとくくりの言葉に置き換えてください。
- 12月号:テーマは2学期のしめくくり。学級の成長を三つ、子どもの振り返り、2学期のお礼、懇談の連絡
- 冬休み前号:テーマは安心して休みに入る。体調、規則正しい生活、休み明けに元気な姿を見せてほしいこと。理由を一言添え、「待っています」で締める
- 2学期制の学校:12月号は後期途中の年末号として書く
1月以降の号や1年分のテーマの一覧は、学級通信の例文まとめ(4月〜3月)にまとめています。
前の月、行事のあとに出す11月号の例文は学級通信11月の例文にまとめています。
📝 所見の文例をもっと手元に置きたい先生へ
12月は、所見の締め切りと学級通信の発行が重なる時期です。通信に書く「2学期の成長」と所見の材料は、ほぼ同じ場面から生まれます。書くことが見つからない子の文例、課題が多い子のネガ→ポジ言い換え表、運動会・学習発表会など2学期行事の文例、締めの一文、提出前に使えるNG表現チェックリストをまとめた文例集をnoteで公開しています。場面のメモに使えるWordの記録用紙も付けました。
この記事の例文だけでも2枚の通信は書けます。所見の材料も手元に増やして学期末の作業を短くしたい方は、のぞいてみてください。
▶ 書くことが見つからない子・課題が多い子の所見文例集(2学期・後期版):https://note.com/bobopapa07/n/n4bfca8f52879

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